きのうの夜、おとうさんがおそく帰った、そのわけは……

「あっくん。きのうの夜は、おそくなってごめんな。帰るの、まっててくれたんだってな」 おとうさんは、帰りが遅くなったわけを、あっくんに語ります。 それがなんと、信じられないような壮大にして、ユーモラスなわかがあるのです。 ある夜は、モグラやミミズと穴をほって、地底湖に行ったため。 またある夜は、アライグマたちと野球をして、ホームランを打ったため。 風に飛ばされた帽子を、どこまでもどこまでも追いかけていった夜もありました。 なるほど、おとうさんの帰りが遅くなるわけだ！ 「『おとうさん』を『おかあさん』に代えて読んでも楽しいです」という、読者のお声も。