「生きろ!」コーナー、GWの東京店・大阪店に登場


クレヨンハウス東京店・大阪店とも、2階「子どもの本売り場」にお越しください。
今の時代に生きづらさを感じている子どもたちやおとなたちが手に取ることを願いながら、わたしたちが選んだ約100タイトルの本のコーナーを設けました。
お互いの違いを尊重し合い、生きる意味についてじっくりと考えてもらえるきっかけになればと考えております。




「生きろ!」



今を生きるのがつらい人、子どももおとなも。
この分厚い壁を蹴飛ばせ!
社会の空気を入れかえよう。


以下は、18年前の 2006年にクレヨンハウスの主宰者である落合恵子が書いたメッセージです。

・・(略)「崖っぷちに立たされてしまったきみ」に何度でも伝えたい。いのちまでかけて、学校に行くことはない、と。ほとんどすべてのわたしたちは、「いま」の中に生きている。その「いま」が、屈辱的で耐えがたいとき、「明日」を夢見ることは、決してたやすいことではない。そのことも承知だ。けれど、その難しいことを敢えてやってみないか。
きみは、キスをしたことがあるか。大好きなひととキスをするときの、膝ががくがくするような喜び。それすら味わうことなく、きみは先を急ぐのか。いや、キスに限ることはない。きみにはまだたくさんの「未体験」がある。「生きていてよかった」と全身の細胞が一斉に叫びだすような甘美で美しいものも、きみの「未体験」の中にはあるはずだ。それらすべてを味わうことなく、悲しく無念な「いま」の中で、きみは生き急ぐのか。
あの時代よりも、さらに複雑で閉塞的な空気が私たちを取り巻いています。
具体的ないじめであろうと、怯えを心の片隅に迎えてしまったひとも。
「生きろ、幸せになるまでは」。
わたしたちは子どもにも大人にも、そして自分自身にもそう伝えたい、と考えています。




「東京新聞」24.5.5朝刊 に掲載されました。