もじもじこぶくん

アイスクリームを買いにきた、子ぶたの「こぶくん」。お店のやぎねえさんに尋ねられても、注文できずに、もじもじしています。そのうち、ほかの動物たちが「お先に」と、どんどんアイスを買っていき、いよいよ売切れてしまいそうです。
すると、こぶくんの耳に、どこからか、ちいさな声が。それは、アイスを注文する、アリのありいちゃんの声でした。お店のひとに気づいてもらえず、涙をこぼす姿を見て、こぶくんは「よし」と、ありいちゃんを肩に乗せると……「くださーい！」と、ついにアイスを注文！　それはもう、自分でもびっくりするくらいの大きな声で。
誰かのためなら強くなれる。恥ずかしがり屋の子も、きっと何かのきっかけで、自分の殻を破るときがくるのかもしれません。やさしさは、勇気の源になる。子どもたちにそんなメッセージが伝わるといいですね。