第3回「手で学ぶ」|発達を促すセラピー・トイ
発達を促すセラピー・トイ [月刊クーヨン]連載より
近年、発達障がい、と診断される子どもが増えています。
あかちゃんから、あそびを通して、段々と「ひと」になっていく……。その人間の発達観をベースとしたセラピー教具「TAG TOY」開発者であり、教育心理学博士のメストネック博士にお話を伺いました。発達障がいの原因のひとつに「あそびの不足」がある、とメストネック博士は言います。
[月刊クーヨン(クレヨンハウス/刊)2026年6月号]より転載
第3回 手で学ぶ
多様な発達を促す「積み重ねあそび」
-
伝統的な積み重ねと巣づくりの形状から学ぶかたちあそびは、かの有名なモンテッソーリが教具として考案したものが広く知られています。長年にわたり、愛されているこれらの積み重ねあそびは、シンプルながらも乳幼児に育まれる大切な五感を刺激してくれます。多様な発達を促すという意味でもモンテッソーリ教育が大切にしている初期段階の学習がこのあそびのなかでも育まれます。

-
伝統的な積み重ねと巣づくりの形状から学ぶかたちあそびは、かの有名なモンテッソーリが教具として考案したものが広く知られています。長年にわたり、愛されているこれらの積み重ねあそびは、シンプルながらも乳幼児に育まれる大切な五感を刺激してくれます。多様な発達を促すという意味でもモンテッソーリ教育が大切にしている初期段階の学習がこのあそびのなかでも育まれます。

TAG-TOY「積み重ねと巣づくりの形状から学ぶ概念形成」
-
TAG TOYのかたちあそびは、ブナでできており、釘やネジを使手で学ぶ用せず接着する特殊なつくりとなっているのでより安全、安心です。また色彩板も特殊加工を施しているため、塗料が傷ついたりはがれたりする心配もありません。
何よりもあそびながら色の認識、目と手の協応、把握、指先運動、はめる、外す、積み重ねる、大きさ順に元に戻す(論理的思考)など多様な発達を促します。 あそびの終わりには丸も四角もひとつに戻ることを伝えてあげると、片づけそのものも面白くなるでしょう。 

積み重ねと巣づくりの形状から学ぶ概念形成
角にはくぼみが付けられているために、正しく安定した状態で積み重ねることができます。指先運動と目と手の協調運動が器用になるだけでなく、順番という論理性が養われます。バラバラに分散しても元の形状に戻ることを学びます。丈夫なうえ、角には丸みが施された安全でカラフルな色彩の教具。
こんな育ちを応援します
● 大きさや色の識別能力を養います。
● 細かい手指の運動能力の発達を促します。
● つかむ、はめ込む、積み重ねるといった動作の練習になります。
● サイズと色による順序づけの論理を養います。
::あそび方::
-
大きさ順に並べる…
小から大へと規則性をもってサイズが変化していることに気づき、順番に並べることで「ものごとの順」の理解につながります。
-
積み上げる…
箱の底を上にすれば、その上に別の箱を置くことができます。このことに気づけば、どんどん積み上げられるようになります。
-
入れ子にスタッキング…
大きいものにちいさいものを収納することができると気づくと、全部をきれいに収納することに熱中します。くり返すことで、大きさの違いや順番があることに気づいて理解していきます。
Laurence M.Mestyanek(ラリー・メストネック)
南カリフォルニア大学でギルフォード&メーカー博士より知能構造理論を学び、教育心理学博士号を取得。1976年に、障がい児や軽度発達障がい児、学習困難をもつ子どものための「セラピー玩具」の開発をスタートし、TAG(Think And Grow)社を設立。日本では、国際臨床保育研究所が中心となって、メストネック博士のセラピー玩具を広めている。
https://www.tagtoys.com/勝山結夢(かつやま・ゆむ)
NPO法人国際臨床保育研究所・所長。創立者辻井正さんのもとで、おもに乳幼児の教育理論をまなび、セラピー教具の必要性にいちはやく気づき、普及活動に従事。現在も、保育者向けの保育法やセラピー教具をつかった研修に従事。この連載では、メストネック博士の原稿の翻訳を担当されている。
http://www.kiccc.or.jp/
