たきぐちテスト用2:TAG連載:手で学ぶ秘密の箱

発達を促すセラピー・トイ [月刊クーヨン]連載より

近年、発達障がい、と診断される子どもが増えています。
あかちゃんから、あそびを通して、段々と「ひと」になっていく……。その人間の発達観をベースとしたセラピー教具「TAG TOY」開発者であり、教育心理学博士のメストネック博士にお話を伺いました。発達障がいの原因のひとつに「あそびの不足」がある、とメストネック博士は言います。

[月刊クーヨン(クレヨンハウス/刊)]2026年より転載

第2回 手で学ぶ

生活の多くの場面で求められる、目と手を連携させて働かせる力

  • 目で見たものから情報を得て、手や指先を細かく動かす力を「目と手の協応」と呼びます。この手先の力はものを書く(描く)、絵本をめくる、食事を摂る、運転する、パソコン作業など、わたしたちの日々の生活において多くの場面で求められる力の土台です。
    一般的には、視覚は聴覚や触覚よりも重要な感覚であると思われていますが、必ずしもそうとは限りません。それぞれの感覚は、得た情報やその環境によって感覚を連携させたり単独で働かせたりしています。

  • テキスト
  • 目で見たものから情報を得て、手や指先を細かく動かす力を「目と手の協応」と呼びます。この手先の力はものを書く(描く)、絵本をめくる、食事を摂る、運転する、パソコン作業など、わたしたちの日々の生活において多くの場面で求められる力の土台です。
    一般的には、視覚は聴覚や触覚よりも重要な感覚であると思われていますが、必ずしもそうとは限りません。それぞれの感覚は、得た情報やその環境によって感覚を連携させたり単独で働かせたりしています。

  • テキスト

TAG-TOY「手で学ぶ秘密の箱」で目と手の協応の力を育む

  • 「手で学ぶ秘密の箱」は、子どもが見たり、触れたりしながら得た情報を結びつけ、生活のなかでこれらの力をスムーズに使えるようにと考案、開発した人気の教具です。見たものを(視覚)手で触れ(触覚)判断したり、分類したり、記憶したりをくり返すなかで、目と手の協応の力を育みます。
    また、あそび方によっては視覚に頼らず、箱の中のものを手探りで感じながらあそぶことができるので、触覚のみで情報処理をする力も育みます。このとき、より強く神経回路を発達させているとも考えられています。

  • テキスト

視覚、触覚の切り替えを体験することが大切です

    はじめは箱の中にかたちのピースをひとつ入れて触れ、それが何かを考えながらあそびます。「何のかたち?」とやり取りすることも忘れてはいけません。ピースを丸、三角、四角など身近なかたちから複雑なかたちへと変化させ、あそびを進めます。 次に、箱の上の黒板部に付属のかたちカードを1枚置き、子どもに見てもらい、箱の中は数個(慣れてくれば増やしていく)ピースを入れます。そしてかたちカードに記されたのと同じかたちを箱から見つけてあそびます。こちらも慣れてくればかたちカードを増やすといいでしょう。見たもの(視覚)を手(触覚)で見つける際の感覚の切り替えも大切な経験です。
    最後は触れたかたちを黒板部にチョークで描いて確認します。視覚で入力したものを描く(アウトプット)ことで「触れる(触覚)」「見る(視覚)」「動かす(身体的発達)」を何度も切り替えながら育んでいきます。

手で学ぶ秘密の箱

手で学ぶ秘密の箱

ものを触って探求することは、子どもの感覚の育ちに欠かせません。触って確かめた感触は、視覚や聴覚よりもずっと深く、子どもたちのこころのなかのイメージとして刻まれます。モンテッソーリも、子どもは手を通して環境を取り込む、と考えていました。さらに、触ったかたちをチョークで描いて再現することで、視覚とのつながりが生まれます。

こんな育ちを応援します

● 視覚と触覚の関わりあいを調整します。
● 精神的な集中力と細部への注意力を促します。
● 基本的な記憶スキルを養います。

  • Laurence M.Mestyanek(ラリー・メストネック)
    南カリフォルニア大学でギルフォード&メーカー博士より知能構造理論を学び、教育心理学博士号を取得。1976年に、障がい児や軽度発達障がい児、学習困難をもつ子どものための「セラピー玩具」の開発をスタートし、TAG(Think And Grow)社を設立。日本では、国際臨床保育研究所が中心となって、メストネック博士のセラピー玩具を広めている。
    https://www.tagtoys.com/

  • 勝山結夢(かつやま・ゆむ)
    NPO法人国際臨床保育研究所・所長。創立者辻井正さんのもとで、おもに乳幼児の教育理論をまなび、セラピー教具の必要性にいちはやく気づき、普及活動に従事。現在も、保育者向けの保育法やセラピー教具をつかった研修に従事。この連載では、メストネック博士の原稿の翻訳を担当されている。
    http://www.kiccc.or.jp/

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