クリスマスには、やっぱり絵本・読み物を贈りたい。
1976年、クレヨンハウスは 「子どもの本専門店」としてスタートしました。
電子書籍も便利ですが、絵本はやっぱり紙のぬくもりがあってこそ。手触りも含めて作品です。
未来の子どもたちへ手渡したいわが家にあってほしい絵本とわが家にいてほしい絵本作家を、ピックアップしました。
絵本作家ピックアップ かこさとしさん
「いままでの大人たちは信用できないよ。きみたちががんばれよ」という子どもたちへの思いから、科学、工学、地質学、歴史など、さまざまな分野の絵本をつくり続けてきました。「子どもたちには、大人に頼っているのではなく、自分で何をしたいか、何がよいと思うのか、ということに気づいて、チャレンジし、実行する〈賢いひと〉になってほしいですね」
かこさんの作品は 子どもたちへのエールです
かこさとし/文・絵 小峰書店/刊
さまざまな行事の由来が、たくさんの絵でわかりやすく紹介されています。日本の自然、季節のたのしいあそびも解説している行事絵本の決定版。絵本を通して、行事に込められた「想い」も子どもたちに手渡しながら、大人の生き方を考える手がかりにも。
絵本作家ピックアップ ミロコマチコさん
北の地方の動物たちが連れてくる物語。それはプレゼントのような箱に入っていて、開けるときにはワクワクするはず。たくさんの人たちの体験と、私が動物の目になって想像した話。ぜひ声に出して読んでみて。(ミロコマチコ)
さりげなくアートな生活がある。センスが磨かれる毎日を贈る
ミロコマチコ/作 カノア/刊
東北のひとたちから聞いた野生動物にまつわるお話(あっちの耳)と、動物視点のお話(こっちの目)を表面と裏面でたのしめる、じゃばら折の絵本6冊セット。ダイナミックな絵が全面に描かれたオリジナルスリーブケース入り。
2022年ご逝去の作家からのメッセージ レイモンド・ブリッグズさん
Raymond Briggs
1934年、英国生まれ。広告業界で働いた後、子ども向けのイラストレーターとして活躍。1978年刊行の絵本『スノーマン』は世界で550万部以上販売され、アニメーション化もされた。そのほか、『風が吹くとき』(あすなろ書房)をはじめ、第2次世界戦争でドイツ軍の爆撃 にさらされた自身の体験を元に戦争の脅威を伝える作品も描き続けた。2022年、88歳で永眠。(写真*オランダ国立公文書館、CC0)
文字のない絵本に浸る……哲学的な思いをこんなにもわかりやすく
レイモンド・ブリッグズ/作 評論社/刊
男の子がつくった雪だるまにいのちが宿り、一緒に食事をしたり、夜空へ飛び出したり。ふたりだけのたのしい時間を、文字のないコマ割りの絵だけで綴ります。やがてたのしいときはすぎ、よく晴れた翌朝、庭先の雪だるまを見てみると……。
レイモンド・ブリッグズさんの代表作
2022年ご逝去の作家からのメッセージ デビッド・マッキーさん
David McKee
1935年英国生まれ。新聞・雑誌のひとコマ漫画をへて絵本の創作をはじめる。代表
作「ぞうのエルマー」シリーズ(BL出版)は世界中で愛されるロングセラー。戦争の愚かさを語る『六
にんの男たち』(偕成社)、『せかいでいちばんつよい国』(光村教育図書) など風刺をきかせた作品
も多い。2022年、87歳で永眠。
撮影*宮津かなえ
「文化というのは、武器よりもずっと
ひとへの影響が強いのではないか?
そんな思いから、この本が生まれました」
デビッド・マッキー/作 なかがわちひろ/訳
光村教育図書/刊
ためにと、各国で戦争と征服をくり返していた「大きな国」の大統領。最後の征服先「ちいさな国」へ向かいますが、そこには兵隊がいません。互いに語り合い、うたを習い、台所に立ちながら見事「征服」されたのは……?