監修者のことば
川上和人/独立行政法人森林総合研究所 主任研究員
鳥は、世界中で神聖なものとして信仰されてきました。熊野神社の八咫烏(やたがらす)、中国の鳳凰、インドのガルーダなど、さまざまな伝承があります。これは、人間が鳥の飛翔能力にあこがれてきた証拠です。科学が発展し、18世紀には熱気球や飛行船が、20世紀には飛行機が開発されましたが、私たちはまだ鳥のように自由には飛べません。鳥は1億年以上の時間をかけて、恐竜から今の姿に進化しました。飛べなかった生物が、飛べるようになったのですから、それは驚異的なことです。鳥たちは空を飛び自由に移動することで、多くの利益をえました。同時に、重力にさからって飛ぶために、多くの制約も受けています。たぐいまれな能力の裏には、いろいろなひみつがかくされています。鳥は、その飛翔能力ゆえに世界中にいます。どこにでもいすぎて、ふだんはそのすごさがわからないかもしれません。しかし、鳥のひみつを知れば、きっとスズメやハトも、今までとはすこしちがう目で見ることができるでしょう。鳥の世界へようこそ!
鳥たちが、動く! 走る! 飛ぶ!
ハシビロコウ
タンチョウ、求愛のダンス!
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