いてもたっても

気持ちのいい朝。
窓辺にいる、こけしの前にあらわれた生きものたちは、なんだかみんなそわそわしています。
そして、口を揃えて言うのです。
「いてもたっても　いられない」と。
なぜなら、きじばとは、朝が気持ちよくて。 ミツバチは美味しい花粉が集まって、「いてもたっても　いられない」気持ちなのだそう。
そんな生きものたちを見ているうち、こけしは、じぶんの中に、今までに感じたことのない気持ちが芽生えていることに気づきます。
木版画で描かれている、生きるよろこびに満ちたこけしや生きものたち。 読んでいるわたしたちも、わくわく、うずうずとした気持ちにさせられます。