リンゴのたび

父さんは、リンゴを育てるのが大好きだった。だから、住みなれたアイオワを離れてオレゴンに行くことが決まったとき、リンゴの木を置き去りにしていくことなんて、到底できなかった。
大きな箱に、リンゴ、モモにナシ、プラムにブドウ、それにサクランボのそれぞれの苗木ものせて「しゅっぱーつ！」。 それは、たいへんな旅だった。でも父さんは苗木を守りきって、とうとうリンゴの木を植えることができたの！　父さんのリンゴは、最高に瑞々しくて甘いんだ。