あっちもこっちもこの世はもれなく

毎朝、コップ2杯の牛乳を飲み、ぶら下がり健康器にぶらさがるのが「ぼく」の日課。
背が低いことを気にしている、小学4年生の公太は、背が高い友だちの希来里（きらり）がうらやましくて仕方がありません。
けれど、周りを見渡せば、視力が下がっていることに落ち込んでいる同級生の筑井さんや、保健室の先生、そして希来里にも……。
子どももおとなも、ひとそれぞれにちがった悩みがあることを知り、じぶんのなかの「うらやましい」と感じる気持ちに向き合ってゆきます。
「不公平だ」と悩む気持ちや、そこから一歩踏み出す気持ちに、 そっと寄り添ってくれる物語。