ファルマゲドン　背信の医薬

知り合いをふと見渡すと、コレステロール値や血圧を下げる薬を飲んでいるひとの多さに驚きます。どちらも一度飲み始めたらやめにくく、大半のひとにとっては身体にプラスかマイナスかも定かではない薬なのに！　なぜ科学や医学の進歩の成果がこんな理不尽なライフスタイルをわたしたちに強いているの？　グローバル化を背景に巨大化する医薬市場の論理が、医療そのものを変え、健康さえも市場化するメカニズムを明らかにする警世の書です。（みすず書房　市原加奈子）