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高校から大学院まで建築を学び、卒業後住宅関係の仕事に就くも、「何か違う」と違和感を抱えていた著者。 過去の選択を後悔してばかりいたと言います。 ある時、初めて自分自身が「こんな家に住みたいと思える家」に出合い、その工務店に転職。今は鹿児島市街から少し離れた里山に木の家を建て、妻と3人の子ども、ヤギとともに暮らしています。 リビングの大きな窓からは、夏から秋にはそよ風が入り、トンボがすーっと家の中を横切ることも。 冬から春にかけては、窓辺の陽だまりが特等席。そんな「自然とともにある心地よさ」がささやかな幸せとなって、人生を支えてくれるのではないでしょうか。 悩み苦しんだ過去があったから、今ここに自分がいると思えるようになった、と著者。 実際に家に訪れたような気持ちになる、空気感まで伝わってくるような写真とともに、著者の住まいへの思い、里山でのご近所づきあいや子育てのこと、さらには土地の探し方、資金計画の考え方などをまとめた読み応えのある1冊。 里山に引っ越すことは難しくとも、まずは窓辺の陽だまりに椅子を置いてみるなど、できることから「住む」ということについて見直したくなりました。
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