あかりを ひとつ ともしてみたら

強い風と冷たい雨が降りしきる夕方。
突然、街中の明かりが消えてしまいました。
停電です。
うす暗く、人通りがない街を窓から眺めていた女の子は、なんだかひとりぼっちになってしまった気分になって、同じ気持ちのひとがさみしくないように、ランタンに火を灯すと、家の外に置きました。
しばらくして、女の子の家の前を通った親子がその明かりを見て、ほっとした気持ちになると、自分の家にも、ひとつあかりを灯します。
そうして、その明かりを見たひとがひとつ、またひとつ、と、どんどん明かりを灯していきます。
こころに、ぽっとあたたかな明かりがともる、ひととひとの、やさしいつながりを描いた絵本です。