私と私の船長さん

棚板に飾られた、人形の「私」は、窓枠に置いてある漁船の模型の「船長さん」に、恋をしている。
遠く離れた距離でも、棚を登って会いに来てくれるような気がして、「彼をディナーに招待したら」、「彼が長い航海に出たら」……と想いを募らせる「私」。
海と太陽をイメージし、表紙にはターコイズブルーの紙を、表紙の端から裏にかけては、ライトイエローの布張りをした「継ぎ表紙」という手法を用い、見返しにはシルバーの紙で水面の揺れを表現するなど、装丁も美しい１冊です。