1976年、クレヨンハウスはスタートしました。
2020年には、なんと45回目の誕生日を迎えました。
親子2代、3代で遊びに来てくださるかたも増えました。
本にしても、ひとつのキャベツでも、1本のリップスティックにしても、
木のおもちゃでも、すべてそれぞれのフロアの専門スタッフが「試して」選んでいます。
本当はそれぞれの手にして選んでいただきたいとも思いますが、わたし自身、
仕事などの都合で、店頭で手にすることができない場合もあります。
育児中、介護中、仕事中、そのほかいろいろな理由でオンラインストアを
ご利用されているかたもますます多くなると予測できます。
クレヨンハウス・オンラインストアは、スタッフやわたしがしっかりと
「味見」をしたおすすめの「作品」を集めています。
クレヨンハウスはいろいろなことを「やってるね」と言われることがあります。
表面的にはそう見えるかもしれません。
当初からある、子どもの本…完成度の高い子どもの本は大人にとっても魅力的…のフロア、有機の食材を集めた「野菜市場」。その食材を使ったレストラン「広場」。
絵本や児童文学、ヤングアダルト向けの本を集めたフロア。
安全・安心・想像力と創造力玩具のフロア。
オーガニック素材のコスメやインナー・アウターを集めたコーナーと、女性の本の専門フロア。
環境、平和、人権、ジェンダーセンシティブな社会を提案する本たちを集めました。
ほかに、総合育児雑誌『月刊クーヨン』やオーガニックマガジン『いいね』の発行や
絵本をはじめ書籍を刊行もする編集部など、「多岐にわたる」と言われがちですが、
ほんとは「ひとつ」です。
その「ひとつ」とは、わたしたちが気持ちよく暮らすための提案です。
有機農産物をつくってくれているのは、日本中の畑の「作家」たちです。
毎月新刊会議を開き、その月に刊行された新刊をスタッフが読みあう会議を開いているのも、有機農産物同様、「自分たちで味わってみないと、自信をもっておすすめできないから」です。
オーガニックコスメもインナーやアウターも、子どもの創造力と想像力をおおきくはばたかせてくれるおもちゃも同じです。
専門家がいる専門店であり続けたいと思います。
お客様と作家をつなぐ専門店であり続けたいと思います。本の作家、おもちゃの作家、田畑の作家。
そして、わたしたちひとりひとりも、この社会、この時代、この地球を作り上げている「作家」です。
もっと楽しく、もっと深呼吸のできる、拓かれた文化をつくっていきませんか?
本来、文化は楽しく明るく、気持ちのいいものです。
クレヨンハウスでは2012年から、クレヨンハウス・オンラインストアとして3つのお店を立ち上げています。
わたしたちが、厳しく楽しくセレクトし続けてきたものたちを集めたお店です。
この時代のオンラインストアがどうあるべきか、これからもしっかりと考えてまいります。
よろしくお願いいたします。
1945年生まれ。執筆と並行して、東京青山、大阪江坂に
クレヨンハウスを主宰。総合育児雑誌『月刊クーヨン』、
オーガニックマガジン『いいね』発行人。
社会構造的に「声が小さな側」の声をテーマにした作品が多い。
主な著書『偶然の家族』(東京新聞出版)、『明るい覚悟』(朝日新聞出版)、『母に歌う子守唄』(朝日新聞)、『泣きかたをわすれていた』(河出書房新社)他多数。
2022年6月に『わたしたち』(河出書房新社)刊行。
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