【講演会レポート】とよたかずひこさん(絵本作家)/子どもの本の学校 35期

「子どもの本の学校」 35期 とよたかずひこさん

1991年5月よりスタートした、クレヨンハウスの「子どもの本の学校」連続講座は、2025年で35期を迎えました。子どもの本の専門店として、作家と読者が出会う場所をつくりたいとの思いが出発点。“子ども”をキーワードに、子どもについて、子どもの本について、子どもをとりまく大人の世界について、ご一緒に楽しみながら考えていきたいと思います。



2025年11月の講師は、とよたかずひこさん

とよたかずひこさんは……
フリーのイラストレーターとして活動中、娘さんの誕生をきっかけに絵本づくりをはじめる。1983年、『ぼくはやっぱりとりなんだ』(講談社)で絵本作家デビューして以降、いまなお数多くの新作を発表している。代表作に、20周年を超えた「ももんちゃん あそぼう」シリーズ、「おいしいともだち」シリーズ(以上、童心社)、「ワニのバルボン」シリーズ、「うららちゃんののりものえほん」シリーズ(以上、アリス館)、「ぽかぽかおふろ」シリーズ、「おんぷちゃん」シリーズ(ひさかたチャイルド)、「たいそうえほん」シリーズ(世界文化社)ほか多数。『でんしゃがくるよ』(童心社)など紙芝居作品も多数手がけている。写真で手にしているのは『でんしゃにのって』(アリス館)のダミー本。

講演会タイトル「ちいさい人たちに届ける絵本創り」

長年にわたって各シリーズ新作を描き続けている、とよたかずひこさん。絵本だけでなく、紙芝居も多く手がけていますが、いつも試行錯誤があると言います。
「紙芝居は、映画や舞台と同じように、作のことを『脚本』と言います。なぜなら演じるものだからです。最近の紙芝居は、園など同じ年齢の子どもたちが集まる場で演じられることが多いので、誰も置いてけぼりにしないことをこころがけています。子どもたちは年齢によって理解できるものが変わりますから、対象年齢をだいたい1歳きざみで考えてつくります。そうすると、たとえば年少さんだとお話がわからずポカンとするけれど、年中さんだと大盛り上がりしてくれて、年長さんだとお話の展開が読めてちょっと冷静に見ている、みたいなことが起きます。そういう反応が顕著なので、絵本よりも紙芝居のほうが、つくるのに時間がかかるかなと思います。
紙芝居『でんしゃがくるよ』(童心社)は、娘ふたりがちいさい頃、西武新宿線の踏切を見に行ったときのできごとから生まれました。この紙芝居を小学生に読むと、「いま上りの電車が来たから、次は下りがくる」なんて言われるんですが、紙芝居は8場面で、右に抜いていくという構造上、一方向にしか表現できないんですよね。なので、この紙芝居ではずっと上りっぱなしです(笑)。絵本も24ページと少ないですが、紙芝居よりは多い。ですので絵本『おんぷちゃんとふみきり』(ひさかたチャイルド)では、電車はちゃんと上り下りしています。
作家というのは、外側にある世界を取り入れて、丈夫な歯で噛み砕いて、丈夫な胃袋で咀嚼して、それを作品に昇華させるという作業をしてるんだなと思います。ぼくは作品をつくるとき、文章で言えば推敲みたいなことをします。まずダミーをつくって、納得いくものができたら、その後、自分の中である程度寝かせるんです。少し時間を置いたあとで、また改めてページをめくってみると、あのときは完璧だと思った作品でも、どこかしら気になるところが出てくるものなんです。それで直しをすると、絵本の場合は全ページに影響する。そういう推敲作業を、ほかの絵本づくりと並行しながらいつもやっています。
あとは、『ちいさい人』たちは、奇をてらうのではなくて、期待に応えてあげるってことが大事なんだと思って、絵本づくりをしています。だから読み終わった後に、子どもから『もう1回読んで』と言われるかどうかを、常に考えています。くり返しリクエストされる絵本をつくれているかを、自分への宿題としてやっています。」(とよたさん)

「子どもの本の学校」 35期 とよたかずひこさん

とよたさんの紙芝居は、通常より画面が2.6倍大きい「大型紙芝居」にもなっています。講演では、「おおきくなーれ!」の掛け声とともに、通常の紙芝居舞台の後ろから大型紙芝居の舞台が登場! 参加者から歓声が上がりました。
*紙芝居『はい、タッチ』と紙芝居舞台は、ともに童心社より発売中。



特別サイン会&限定サインカードは、参加者だけの特典です

「子どもの本の学校」 35期 とよたかずひこさん
「子どもの本の学校」 35期 とよたかずひこさん

講演会終了後にはサイン会を開催。間近でお話ししながら直筆サインを入れていただける貴重な機会です!

オンライン視聴の方は、対象書籍ご購入で、描き下ろしの特別サインカードをプレゼント!

とよたかずひこさんの講演会に参加されたお客さまの声をご紹介!

■(略)制作秘話やこれまでのご活動についても知ることができ、子どもが大きくなったらぜひ話して聞かせたいと思うことがらが増えてうれしかったです。サイン会ではじっくりとお話しながら素敵なイラストを描いてくださり、感無量でした。家宝にします。(東京都・女性)

■とてもたのしかったです。画面の前で拍手したり、笑いながらたのしいひとときとなりました。お人柄を感じながら、今回もあっという間でした。(千葉県・女性)

■紙芝居と絵本のたのしい時間とお話ありがとうございました。シリーズでたのしいお話を次々と生み出すとよた先生の、身近な出来事や日常からお話を紡いでいく想像・創造力に感心(敬服)しております。(東京都・男性)




[月刊クーヨン]26年2月号には、書ききれなかった講演内容を掲載!

クレヨンハウスの育児雑誌[月刊クーヨン]では、書ききれなかった講演内容を掲載しています。 とよたかずひこさんの記事は、2026年2月号(1/4発売)に掲載!ぜひお読みくださいませ。

過去のレポート記事もご覧ください

過去の講演会のレポート記事を公開しています。「都合が合わず参加できなかった」「講演会の雰囲気や内容をちょっと見てみたい!」……という方は、ぜひチェックしてみてください!

「子どもの本の学校」35期、いよいよスタートです!

作家と読者を結ぶ講演会イベント、「子どもの本の学校」は、まだまだ続きます!
この出会いが、一生を変えるような忘れられない大切な一冊との出会いになるかもしれません。
どこまでも自由な絵本の世界の魅力を、もっともっと知ることができる講演会イベントです。
ご参加を、お待ちしております!




※本ページに表示されている商品価格等は講演会開催時点のものです。