雨降りの日は、にじみ絵でリラックス

キュボロワークショップにて

集合写真

2024年6月30日に、クレヨンハウス東京店で行われたキュボロワークショップ にて(写真中央がセバスチアン・エッタさん)

  • キュボロ
  • 日本のみならず、世界中で人気が急騰している玉転がしのおもちゃ『CUBOROキュボロ』は、立方体の面 に彫られた道となる溝を組み合わせ、さらに立方体の中の見えない道を想像しながら積み上げ、上から落 とした玉がゴールするまでのコースをつくってあそぶ玉転がしのおもちゃです。輸入元であるアトリエニキティキの招きで来日した、キュボロ社社長であるセバスチアン・エッターさんが、 日本ではじめてワークショップを開催。3回の開催で合計45組のみなさまのご参加があり、大盛況でした。

  • キュボロws

    ふだんおうちであそんでいる子たちは、大人のアドバイスなしで、どんどん組み立てていきます。どうやったら、玉がスムーズに流れるかな?

  • キュボロws

    ワークショップ前半は「初級編」。キュボロの基本セットであるスタンダード50をひとり1セット使って、まずはおもいおもいに「玉の道」をつくりました。おとうさんの参加が多いのが印象的。

  • キュボロws

    最初はおとうさんがはじめて、あっというまに息子である彼が複雑な玉の道づくりに没頭するようになったそう。エッターさんに直接アドバイスを受け、本当にうれしそうでした。

  • キュボロws

    エッターさんがそれぞれのテーブルをまわりながら、ちょっとしたアドバイス。パーツの思いがけない組み合わせのヒントをもらうと、子どもの目が輝きます。

エッターさんにお聞きしました

子どもが夢中になる「キュボロ」の魅力とは?
そして大人の関わりはどうすれば?

  • キュボロはどんな子どもにも

    キュボロ開発者でセバスチアンさんの父、マティアス・エッターさんは、障がいのある子どもとの関わりのなかでキュボロを構想していったと言います。
    「無垢のブナの木を使ったキュボロは、色をつけないことで、気が散ることがなくあそびに集中できる、と父は考えたようです。子どもの手で持ちやすい5㎝四方という基尺も、子どもが思う通りに構造物をつくっていくのにちょうど良い大きさで、容易に掴めることで、障がいのある子どもにもあそびやすいものになっています。からだが自由に動かせなくても、まずはキューブを掴み、意志を働かせて次のアクションにつなげる。その一連の動作が、子どもの発達にとても役立つのです。これは障がいの有無にかかわらず、すべての子どもに言えることです。 わたし自身、ある見本市で目が見えない子どもと出会い、その子は手の感触だけでキュボロの性格を理解し、一緒に40分で玉の道のある塔をつくりあげたことがあります。どんな子どもにでも、キュボロは可能性をもっています」さまざまな溝や穴の空いたパーツを組み合わせ、スタートからゴールまでをビー玉が転がり抜ける。そんな単純なあそびだからこそ、国を超え、子どもが夢中になるおもちゃとなったのでしょう。

  • ワークショップで使用した「キュボロスタンダード 50」に入っている13 種のパーツの例

    キュボロのすべてがわかるガイドブック
    CUBORO キュボロTHE BOOK 日本語版

シンプルがいちばん

現在は2代目社長となったセバスチアンさん。子ども時代はどのようにすごしていたのでしょう?
「スイスの田舎で育ち、ほとんどの時間、森などで外あそびをして育ちました。雨が降ると家の中でキュボロであそんだ思い出も。わたしはキュボロが大好きだったので、いま世界の子どもたちがあそんでいるように、わたしもさまざまな構造物をつくってあそびました。そういう意味では、キュボロが子どものどのような潜在能力を育てるのかについて、わたし自身が見本といえるかもしれませんね(笑)。 子どもは、さまざまな境遇の中で生まれ、誰もがおもちゃを潤沢に買ってもらえるわけではありません。わが家も、そうでした。ただ両親には明確なルールがあって、質のよいおもちゃであれば、子どもは何歳になっても工夫し続けながら長くあそぶもの、という信念がありました。そのひとつが、キュボロだったわけです。 キュボロは決して安くはないのですが、子どもの人生への投資として、とてもよい結果を導き出すのだと考えています」

  • 真剣に考えて、玉の道をつくっています。わが子の集中力に驚く保護者も。

  • 大人は先回りしないで

    子どもたちは、クレヨンハウスの店頭にあるキュボロの見本をひと目見ただけで、あそびかたを理解してしまいます。またすぐれたおもちゃには「決まったあそびかた」とは無縁の懐の深さもあります。
    「もちろん子どもによっては、ヒントがあった方が滑り出しがうまくいく子もいます。その先は、安全で充分なスペースさえあれば、すぐれたおもちゃでのあそびは、子どもに任せることが大事です。ワークショップでも、周囲の大人がおしえようとする場面に出会いますが、『まずは見ていましょう』と制することがあります。ちいさい子どもなら、積まずにさわって感触を味わうだけでもいい。ほかのおもちゃと混ぜてあそんでもかまわない。周囲の大人は子どもをよく観察して、必要な時だけ手助けしてください。それが子どもの自信を育てるいちばんの秘訣でもあります」 クレヨンハウスにぜひ、キュボロをさわりにおでかけください!

Sebastian

Sebastian Etter
セバスチアン・エッター

スイスの自然豊かな地で育つ。父のマティアス・エッターさんがキュボロの商品化に成功したのは1985年。いまでは子どもから大人まで魅了する独創的な玩具として世界に知られています。セバスチアンさんは2020年に2代目社長に就任、現在の世界的なブームを牽引しています。2021年にはキュボロの商品プログラムを一新し、パッケージやメーカーロゴもリニューアル。一方、パーツのサイズや材質、あそび方に変わりはありません。

[月刊クーヨン]2024年9月号より

17件あります
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