ねこのニャンルー

ねこのニャンルーの家は森の中。コナラの木の下です。
自然のなかで、家族といっしょに、手作り、手仕事を大事にした暮らしをしています。
ある日、おばあちゃんが、亡くなったおじいちゃんの水色のセーターを編み直すことに。
「セーターをほどいちゃったら、おじいちゃんが悲しくないかな」 と、ニャンルーは心配。
おばあちゃんは、「いつもこのセーターでニャンルーを抱っこしていたのだから、おじいちゃんもきっとよろこぶわよ」。
ふたりは、丁寧にセーターをほどき、毛糸のくせを直し……。
家族のかけがえのない思い出が、ニャンルーが編んだマフラーとなって受け継がれていく姿が、どいかやさんのやわらかな色鉛筆画でやさしく深くさりげなく描かれています。