ダーラナのひ

民族衣装を身にまとい、海沿いの道を、ひとり旅をする少女ダーラナ。
　 海をながめながらあるきつづけ、砂浜にたどりついたころ、太陽が沈んでいきます。
夜のつめたさが広がる中で、暖をとるため火を熾すダーラナ。 じんわりとあたたかい火にあたるダーラナには、たき火が語りかけてくるのが聞こえてきます……。

世界の声を聞きながら旅するダーラナの姿は、人間はどこまでも孤独でありながら、世界中のあらゆるものがつながっていることを教えてくれているかのよう。
たき火にあたっている時のような、やわらかいあたたかさを感じられる一冊です。
「旅と記憶をテーマとする」と言われてもいる作家の作品。