ひみつの王国　評伝 石井桃子

このひとがいなかったら、「子どもの本」はどうなっていただろう――。
『ノンちゃん雲に乗る』『クマのプーさん』『ドリトル先生』。石井桃子さんが作家・翻訳者・編集者としてなした仕事を考えるたび、奇跡のように思えます。誰にも愛されながら、その１０１年の生涯は謎に包まれてきました。戦前戦中の活動や私生活についても、２００時間に及ぶインタビューと膨大な書簡をもとに明かした、児童文学の巨星の初めての評伝です。（新潮社　疇津真砂子）