新・作庭記

安曇野に居を構え、創作活動に専念するかたわら、著者の庭作りにかける情熱が尋常でないことは、すでに多くの著作、写真集によってひろく知られています。本書はわが国最古の庭作り指南書「作庭記」の現代版にして、庭作りが究極の芸術たりうることを説くために書き下ろされました。草花をいつくしむことが、美や芸術を愛することに通じ、庭作りがひとつの世界観の創造につながることが説かれています。一方で、害虫対策や草むしりの快感についても言及され、ひろくガーデニング・ファンにも楽しめる一冊となっています。 （文藝春秋　西山嘉樹）