このすばらしきスナーグの国

サーカスで育った元気な男の子ピップと、ことばを話そうとしない女の子フローラは、様々な事情から親と離れた「身寄りのない子どもたちが暮らす家」で、いたずらをするたび先生にしかられながらも、他の子どもたちと一緒にたのしく暮らしていました。
ですが、ある日、こっそりお菓子を食べた罰として、先生から、みんながピクニックに出かける中、居残りをさせられ、さらにお使いまで命じられてしまいます。
おつかいの途中、突然やってきた怪しげな車にさられたフローラを追いかけるピップは、不思議な木の間をくぐりぬけて見知らぬ世界に辿りつきます……。
後のファンタジー文学の世界に多大な影響を与えた、『ホビットの冒険』や、『指輪物語』で知られるJ・R・R・トールキンが、自身の子どもたちに読んで愛したという古典ファンタジーが、世界観や雰囲気を残しながら、現代に読みやすい形で大胆に生まれ変わりました。
トールキンの「ホビット」の原型となったと言われる、気のいい「スナーグ族」のゴルボと一緒に、魔女やトロールのいる世界を冒険するフローラとピップ、ふたりの子どもたちの活躍から目が離せません！