みんなふつうで、みんなへん。

ここは、とある小学校の三年一組の教室。
中田くんは、先生から「あしたはボールをわすれずに」と言われ、舞い上がりました。
ずっと欲しかったボールを、買ってもらえるぞ！
放課後、スポーツ用品店へ急ぎました。
ところが翌日、他のみんなの机の上に載っているのは、底の丸い器。
そう、「ボウル」だったのです……。
三年一組の子どもたちそれぞれの、ちょっとした勘違いや思い込みを描いた連作短編集。
そうそう、みんな、こんなふうにちいさな間違いを経験しながら、大きくなるんだよね。
（大きくなっても、こんな間違いはしょっちゅうですが。）