それで、いい！

絵を描くことが大好きなきつねは、じぶんの絵を森の仲間から「へんなのー」と言われたことにショックを受け、「みんながおどろくような、もっとすごい絵を描いてやる！」と、決心をします。
しかし、絵を描いていても、気になることは「みんながどう思うか」ばかり。
あんなにだいすきだった絵が、描けば描くほどたのしくなくなってきました。
そんなとき、きつねは友だちの家の壁に飾られた絵を目にします。
それは、きつねが捨てたと思っていた絵で……。
ひとに褒められるためではなく、自分のこころのままに好きなことに夢中になる。
揺れる気持ちとよろこびが、いきいきと描かれています。