おおきいかさ

赤い傘がひとつ。
大きくて、やさしい、みんなを守る傘です。
その傘は、友だちに入ってもらうこと、誰かを助ける場所になることが好き。

バレリーナやランナー、犬、車椅子に座るひと……。
雨が降り続くなか、ひとり、またひとりとその傘に入っていきます。
こんなに背が高いけど、入れる？
上から下までチェックの柄だけど、入れる？
もう入るところがないって心配するひともいます。
もちろん大丈夫。
ほら、この通り！
傘は腕をひろげて、みんなを包みこみます。

作者が親子で、暴風雨のなか、ひとつの傘を分かち合ったことがきっかけで生まれたストーリー。
１本の傘を通して、いま、わたしたちに大切なことをやさしく問いかけてくれる作品です。