王さまのおうごんのひげ

むかしむかし、まだ地球がホットケーキみたいにまったいらだと思われていたころ。
とある国に、太陽のようにひかり輝くおうごん色のひげの王さまがいました。
自身の美しいひげが、大の自慢の王さまは、ひげを守るために特別な法律をつくります。

ひとつ、王さまのひげを切ってはいけない。
ふたつ、王さま以外ひげを生やしてはいけない。
みっつ、どうぶつだってひげを生やしてはいけない。

国中の人びとやどうぶつたちはみんな、ツルツルスベスベ。
一方、王さまのひげはどんどん伸びて、お城の外まで伸びて伸びて、町の外まで伸びて、遠く遠く地平線の彼方まで伸びていきました。
そんなある日、見張りの兵士が、お城であやしいひげを見つけて……。
さあて、何が起きるかな？