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「せかいいちうつくしい庭」で暮らすうさぎたちがいました。 ある日、年寄りうさぎがしばらく留守にすることになり、二ひきの子うさぎを呼んで言いました。 「にんじんは すきなだけ たべていい。だが、りんごに てだしは しないこと。 でないと きつねに やられるぞ」。 子うさぎたちは言いつけを守り、おなかがすいたらにんじんを食べました。けれど翌日、どこを掘っても、にんじんが一本も見つかりません。二ひきは、りんごの木に大きい見事なにんじんがぶら下がっているのを見つけて、夢中で飛びつきます。ところが、それはなんと、へびのしっぽだったのです! おなかがぺこぺこの子うさぎたちに、へびはりんごをもいでくれ、さらに、きつねから子うさぎたちを、意外な方法で守ってくれました。 帰ってきた年寄りうさぎは、りんごを食べているうえに、へびとすっかり仲良しになった子うさぎたちを見てびっくり! そして、自分もりんごをかじるのでした。 読者の予想をはるかに超える展開のおもしろさに加え、思い込みや慣習が、新しい経験や学びや発見のチャンスを奪ってしまいかねないことを示唆したこの絵本。 読めば読むほど、レオ・レオニの作品の深さは味わいを増します。 さあ、あなたにとっての、りんごの味やへびとの出会いを探してみませんか?
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