りすとかえるとあめのたび

風たちが踊る、雨降る森。
きょう、りすくんとかえるくんは旅に出る約束をしていました。
こんなに雨が降っていたら旅はだめかなと、りすくんが思っていると、かえるくんは言うのです。
「雨の日って素敵だね！　こんないい日に旅に行けるなんて！　すばらしいと思わない？」。

雨の中、舟に乗って旅に出るふたり。
霧が立ち込める川をゆっくり進んでいくと、「こつん」と舟が何かに当たってとまります。
かえるくんが様子を見に川に飛び込み、りすくんは待つことに。
ぽつぽつ　ぽぽぽぽぽ。
ざうん　ざうん　ざうん　ざうん。
雨や風が踊ります。
そして……。

線状降水帯等、おそろしい光景をわたしたちは体験していますが、雨の日にはいろいろな発見や新しい出会いがあります。
そんな、なにげない時間を大切に愛おしく感じる、雨の日にゆっくり読みたいお話です。
（大阪店子どもの本売り場　M）