ラチとらいおん

ラチは、とっても「よわむし」。
犬を見ると逃げ出すし、暗い部屋には入れない。
友だちの輪に入るのも苦手で、みんなから仲間はずれにされています。
そんなラチが一番好きなものは、強そうならいおんの絵。
「ぼくに、こんな らいおんがいたら、 なんにも こわくないんだけどなぁ」。
ある朝、ラチが目を覚ますと、そばにちいさな赤いらいおんがいました。
絵のなかの強そうならいおんとは似ても似つかない、可愛らしいらいおんです。
「こんな ちっぽけな らいおんじゃ、なんのやくにも たたない」と、ラチはばかにしますが、らいおんは、ラチをつよくするために来たと言います。
らいおんが一緒にいることで勇気が出たラチは、犬も暗い部屋も克服。
どんどん自信をつけていきます。
そして、ラチがいじめっ子に立ち向かっていった時、らいおんは……。
初版1965年のロングロングセラー。
たくさんの子どもたちが、この絵本に勇気をもらい、
たくさんのおとなたちが、この絵本に子どもへの寄り添いかたを教わったのではないでしょうか。