商品コード:9784863853676

惨憺たる光

ひとりひとりのこころ、そして、社会そのものが抱える光と影。
1,980円(税込)
1,800円(税抜)
著者名
ペク・スリン/著 カン・バンファ/訳
出版社名
書肆侃侃房
ページ数
280
シリーズ名
韓国女性文学シリーズ
発売日
2019/06/27

……私たちの内側はどうしてこんなにも、一寸先は闇なのだろう。 まるで誰も住む者のいない、がらんどうの木の洞のように。(本文より)

冒頭のこの一文から、引き込まれるように読みました!
「わたしという人間は、どうしようもなく明るく快活なメロディーより 悲しいメロディーに引き寄せられてしまいます。幸せな人より不幸な人に心を委ねがち。」
と、インタビューに答えた韓国の女性作家、ペク・スリンさん。
2022年3月に翻訳刊行された『夏のヴィラ』もあわせて読みたい1冊です。

帯より

私たちの内側はどうしてこんなにも、一寸先も見えない闇なのだろう。まるで誰も住む者のいない、がらんどうの木の洞(うろ)のように。――「ストロベリーフィールド」
私はその明かりが怖くてぎゅっと目を閉じた。そのころ、闇より怖いのは光だったから。――「夏の正午」
先輩の浅黒い手に、白くてもろい雪が静かに、そして永遠のごとくゆっくりと舞い落ちた。――「初恋」
ロベールを送り出してから初めて泣いた。子どものように。湖畔のただ中、かすかな光のまっただ中で。――「惨憺たる光」

光と闇、生と死。心は彷徨いながら揺れ動く。初邦訳作家の十の短編。

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