みんなたいぽ

ぼくは、おまわりさん。
「わるいやつ」を捕まえて、「ろうや」に入れるのが仕事。
「一体どうしてそんなことをしたんだい？」
つかまえる前に問いかけます。
パンを盗んだひとは
「おなかがすいて、つい　てが　のびてしまったんだ。」
ひどいことばで傷つけたひとは
「ひどいことをいわれて、おなじくらい　ひどいことばで　しかえしをしたんです。」
さまざまな理由があってのことでしたが、わるいことをしたひとは、つかまえないと。
「ろうやで　はんせいしなさい」
そう言って、みんなを「たいほ」しつづけ、最後には……。
パンクバンド「GEZAN」のフロントマン、マヒトゥ・ザ・ピーポーさんとあざやかな色彩が魅力の荒井良二さんによる、コラボレーション絵本。
貧困や差別、ものごとの良し悪しなど、立場によって考え方が変わることに、最後まで読んで気づかされます。
現代を生きるわたしたちに、作者のおふたりが伝えたいメッセージとは。
わたしたちも、立ち止まって一緒に考えてみませんか？