サンサロようふく店

まだ誰もが民族衣装を着て暮らしていた頃、町なかの「三叉路」にはじめて洋服店がオープン。
その名も「サンサロようふく店」。
最初はみんな不思議がっていましたが、お客さんのからだにぴったり合う洋服をていねいに手縫いで仕立て、町の評判のお店に築き上げた１代目のドックさん。
しばらくして、まわりに洋服店が増えてきますが、ドックさんの技術と想いを受け継いだ２代目サンドルさんは、町いちばん人気のお店に成長させます。
さらに時は過ぎ、機械で服を作るのが当たり前になった現在。
こころを込めずに洋服を作るのだけは嫌だけど伝統の技術だけでは廃れてしまう……、そう思った、３代目のドゥシックさんは新しい方法を見つけます。

時代が変わっても、変わらず高い技術と同じ想いを受け継いで真摯に１着１着、ひとりひとりに向き合っていく「サンサロようふく店」の姿に、胸打たれます。