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一年中おもちゃのプレゼントをつくって過ごし、当日は、プレゼントを配り終わると家に帰って眠るだけ。
そんなサンタさんを見かねたシロクマとエルフたちは、「今年のクリスマスはサンタさんにもたのしんでもらおう」と、ある計画をたてます。
日本でも広く知られるふたりの作家がタッグを組んだ、やさしさと幸せがいっぱいつまったクリスマス絵本です。

松の木の「ま」、枝にとまるカラスの「カ」……。滑らかに話すことができない少年にとっては、周囲のものの名前も「やっかいな音」だらけ。それらの音が口の中で絡まって、きょうも授業でうまくことばを出せず、少年は深く落ち込みます。そんな彼を、放課後に川へ連れて行ってくれたおとうさん。泡立ち、波打つ川の流れを見るうちに、少年のこころにも変化が訪れます。

庭でとれた野菜で朝ごはんをつくってくれたり、庭の土壌改良のため一緒にミミズを集めたり……。
著者であるカナダの詩人、ジョーダン・スコットさんの実際の思い出をもとに、主人公の男の子とおばあちゃんの日常を描いた作品。
語りかけるようなスコットさんの文章と、シドニー・スミスさんのあたたかな色使いで、一緒に過ごすふたりの時間一つひとつを、ゆったりと描きます。

雪の舞う大都会。バスの車窓に映る、もの思いに沈む子どもの横顔。
子どもはバスから降りて、知らないひとが行き交う騒々しい道路をひとりで行く。
路地や、魚屋や、公園を廻りながら、こころのなかでは　ここにはいない「誰か」に語りかける。

……裏通りを通るといいよ。
きみにぴったりの隠れ場所は、このクワの木の下。
温かい蒸気が吹き出るダクトの下で、昼寝ができる。
通りの先の魚屋さんは、おねだりしたら魚をくれる……。

この子は、行方不明になってしまった猫を探しながら、こころのなかで猫に語りかけているのだと、読者はゆっくりと気づかされる。
「かえりたいと おもったら、まっすぐに かえっておいで。」
心細さと、きっとだいじょうぶ、と信じる気持ち。
揺れ動く子どものこころを、街の景色と見事にリンクさせ、繊細に表現した一冊。
文字のない絵本『おはなをあげる』、『うみべのまちで』などで高い評価を得るシドニー・スミスさんが、文・絵ともに手がけた初めての作品。
2019年のニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞、2020年のエズラ・ジャック・キーツ賞などを受賞。

おとうさんと一緒に歩く女の子。途中、道端に咲いている花を摘んで、すれちがう動物やひとに、そっと花をあげます。
おかあさんのところにたどり着くと、いつの間にか、まわりは色とりどりの草花につつまれて……。
差し出される花ももちろんうれしいけれど、女の子の気持ちがなによりうれしいんですよね。
文字なし絵本です。