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2011年に起きた東日本大震災によって、それまでの暮らしが一瞬で奪われてしまったたくさんのひとたち。
失われてしまったそれまで培ってきた生活や、思い出の数々。
震災直後に自分でも何かできないかと被災地を訪れた際に、避難されていたかたから「写真に写し、伝えてほしい」と声をかけられ、写真のもつ役割のひとつを気がつかされた……。
写真家の石井麻木さんは話します。
写真には、ただその風景を切り取るだけではなく、その時の記憶や思い出も一緒に写っている。
そして、たった1枚の写真でも、こころを支えるだけの力があるということを。
東北に通い続けた12年の間に、たくさんのかなしさ、くるしさ、そして、何よりひとびとのやさしさやたくましさを、そして、子どもたちが成長する姿を見つめ、撮り続けた石井麻木さんによる写真絵本です。