林明子さん追悼特集|クレヨンハウス通信2026年9月号(vol.548)


林明子さん、子どものしぐさを描いて、最高でした。


絵本作家・林明子さんが、2026年7月1日に、81歳でご逝去されました。
1973年のデビュー以来、子どものしぐさや気持ちのひとつ一つ、日々の成長を丁寧にかつ繊細に描かれました。
大人になってからも、林さんの作品を開くたびに、「あの日の、わたしがいる!」と思ったものです。
『はじめてのおつかい』や『こんとあき』をはじめ、数多くの作品を届けてくださった、林明子さん。

「現実の世界よりも本物だと思ってもらえるように」という思いで作られた、すばらしい作品の数々。
わたしたち書店はこの先の子どもたちにも、確かに届けていくことをお約束します。
どうもありがとうございました。こころより、ご冥福をお祈りいたします。

子どもの本の専門店 クレヨンハウス

林明子さん

林 明子(はやし あきこ)
1945年、東京生まれ。1979年『きょうはなんのひ?』(瀬田貞二/作 福音館書店)で絵本にっぽん賞受賞。 1982年『おふろだいすき』(松岡享子/作 福音館書店)で産経児童出版文化賞美術賞、『こんとあき』(福音館書店) で講談社出版文化賞絵本賞受賞。絵本の他にも、幼年童話『ガラスのうま』(征矢清/作 偕成社)や『魔女の宅急便』 (角野栄子/作 福音館書店)などの挿し絵も 。2026年7月1日、81歳でご逝去。




デビュー作から最新作まで、おもな著作を刊行順にご紹介します

丹念な取材を重ねて、子どものしぐさや気持ち、成長をていねいにかつ繊細に描いた著作は半世紀で60作、 うち30作が20以上の言語版で刊行され、世界中で愛読されています。
林さんの子どもたちへのまなざしは愛にあふれ、ことばでは表現しきれない子どもの思いも絵が語ってくれます。 これから先の子どもたちにも、ずっと愛され続けることでしょう。 かつて子どもだったおとなにも、あらためて出会ってほしい本ばかりです。
  • 『かみひこうき』

    1973年初出/1976年刊行

    『かみひこうき』

    はじめてのかみひこうきあそびに、折り方や飛ばすときの工夫などをわかりやすく紹介した科学絵本です。かみひこうきの不思議に夢中の子どもたちのまなざしやしぐさ、うまくいかなかったときや、じょうずにとんだときの表情など、子どもたちを観察して描かれたことがよくわかります。
    元同僚で友人の五味太郎さんが「スペシャルに絵がうまい」林さんを推薦、本書がデビュー作に。

    小林実/文 林明子/絵 福音館書店/刊
    1,320 円(税込)


  • 『はじめてのおつかい』

    1976年初出/1977年刊行

    『はじめてのおつかい』

    いつもおかあさんといくお店やさんに、みいちゃんひとりで、 あかちゃんのための牛乳を買いにいきます。2百円をにぎりしめ、坂道で転んで、 他のお客さんに先を越され……ようやく大きな声で言えた「くださいな」。みいちゃんの緊張感やどきどきが、表情やしぐさにみごとに描かれています。細かに描かれた町内やお店やさんの様子にもご注目を。

    筒井頼子/作 林明子/絵 福音館書店/刊
    1,320 円(税込)



  • 『もりのかくれんぼう』

    1978年刊行

    『もりのかくれんぼう』

    公園から家まで走っていったおにいちゃんを追いかけて、けいこは見知らぬ森に迷いこみます。黄金色に染まった秋の森で、木の枝みたいな男の子「もりのかくれんぼう」に誘われてかくれんぼすることに。じょうずにかくれた森の仲間たちを次々に「みーつけ た!」。みごとなかくし絵に、ページを何度も見返してたのしめます。

    末吉暁子/作 林明子/絵絵 偕成社/刊
    1,100 円(税込)


  • 『あさえとちいさいいもうと』

    1979年初出/1982年刊行

    『あさえとちいさいいもうと』

    妹とふたりでお留守番、一緒にあそんでいたはずのあやちゃんがいない! どこにいったの? 車の事故に遭ったら、誰かに連れ去られたら……あさえの目線から描かれる画面に、一緒になって不安やドキドキを体験していきます。『はじめてのおつかい』に続き筒井さんとの共作で、本書の続編に『いもうとのにゅういん』もあります。

    筒井頼子/作 林明子/絵 福音館書店/刊
    1,320円(税込)



  • 『おふろだいすき』

    1982年刊行

    『おふろだいすき』

    ぼくがアヒルのプッカとおふろに入っていると、湯気の向こうから次々と現れたのは… …カメ、ペンギン、オットセイ、カバ、クジラ! 浴室が広がっていく自由さは、絵本ならでは。この絵本を読んで、おふろが大好きになった子どもたちがどれだけいることでしょう。林さんの甥っ子さんが、モデルになってくれたそうです。

    松岡享子/文 林明子/絵 福音館書店/刊
    1,320 円(税込)


  • 『はじめてのキャンプ』

    1984年刊行

    『はじめてのキャンプ』

    おっきい子たちのキャンプに「わたしもいく!」と、なおちゃん。荷物もひとりでもてるし、すぐ泣いたりしないし、暗くてもへいきだし……。
    林さんが子どもたちのキャンプに同行取材して創作された幼年童話です。読み手も読者も、けなげにがんばるなおちゃんに想いを重ね、キャンプを体験しながら達成感も味わえます。

    林明子/さく・え 福音館書店/刊
    1,320円(税込)


  • 『ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ』

    /1984年刊行

    『ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ』

    おばあちゃんちまでは、どこまでもまっすぐまっすぐ……いい香りのお花、おいしいい ちごを見つけたよ。川も、丘も、まっずぐだよね。ここは馬、こっちは犬……やっと、おばあちゃんちだ!
    人気絵本『ぼく にげちゃうよ』『おやすみなさいおつきさま』などの作者マーガレット・ワイズ・ブラウンの短編から生まれた絵本です。

    マ-ガレット・ワイズ・ブラウン/作 坪井郁美/文 林明子/絵 ペンギン社/刊
    1,320 円(税込)

  • 『くつくつあるけのほん』

    1986年刊行

    『くつくつあるけのほん』

    どのあかちゃんもお気に入り! まんまるおかおがにっこり『おつきさまこんばんは』。おそとにおでかけ『くつくつあるけ』。あかちゃんのしぐさ、表情の一つひとつがたまらなくキュートな『おててがでたよ』と『きゅっきゅっきゅっ』。
    あかちゃんのどんな一瞬もいとしい、そんな林さんの愛情が感じられます。

    林明子/作 福音館書店/刊
    3,960円(税込)


  • 『こんとあき』

    1989年刊行

    『こんとあき』

    おばあちゃんから、あかちゃんのおもりを頼まれた「こん」。生まれたときからずーっと一緒、あきは大きくなっていき、こんは古くなって……。腕のほころびをおばあちゃんに直してもらおうと、遠くの砂丘町へ。旅の途上、不安げなあきをかいがいしく世話をしながら「だいじょうぶ」とこん。鳥取に住んでいた、林さんのおばあちゃんとの思い出が元になった絵本。

    林明子/作 福音館書店/刊
    1,540円(税込)


  • 『ひよこさん』

    2013年初出/2017年刊行

    『ひよこさん』

    ひとりでおでかけをたのしんでいたひよこさん、だんだん暗くなってくるし、つかれてしまってもう歩けないし……ぐうぐう寝てしまいます。目がさめたら明るいし「あれ、おかあさんだ」。
    征矢清さんは編集者として林さんの創作に伴走し、絵本『はっぱ のおうち』の共著も。後に夫となった征矢さんの遺した文とひよこのスケッチが、この愛らしい絵本になりました。

    征矢清/作 林明子/絵 福音館書店/刊
    990円(税込)


  • 『子どもを描く 林明子の世界』

    2026年刊行

    『子どもを描く 林明子の世界』

    林さんの作品それぞれに込めた思いや工夫を、貴重なラフや写真を交えて紹介。 絵本以外の絵の仕事や創作童話、エッセイをはじめ、筒井頼子さんとの対談や、五味太郎さん・宮崎駿さんへのインタビューも収録されています。五味さんは『こんとあき』を絵 本 文 学と評し、宮崎さんは『 はじめてのおつかい』の大ファンと、見開きごとに熱い思いを語っています。

    福音館書店編集部/編 福音館書店/刊
    2,640円(税込)


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