たねせんもんてん

花の種から食べものの種まで、さまざまな扱っている種の専門店がありました。
そのお店で暮らす5歳のおんなのこ、アズキは、おとうさんとおかあさんが出かけている間、店でお留守番をすることに。
ひまわり、かぶ、ナデシコなど、たくさんの種が並んだ店の棚を見ているうちに、アズキはいいことを思いつきます。
種の袋についている名前のラベルを、じぶんのからだのあちこちに貼りはじめたのです。
しかし、たのしかったのもつかの間、困ったことが起きました。
シールを元の袋に貼ろうにも、戻す袋がわからなくなってしまったのです。
そうして、手当たり次第、シールを戻した頃、お客さんがやって来て……。
2016年に国際アンデルセン賞を受賞した、中国の児童文学作家、曹文軒（そうぶんけん）さんによる、偶然がもらたすしあわせを描いたおはなしです。