だれもしらない

まりこは養護学校に通っている。6年生だけど、背丈は「少し大きな赤ちゃん」ぐらい。病気で、人より筋肉がはるかにないので、２００メートルを歩くのに、40分もかかる。でもね、そんなふうに歩くまりこだから、ほかのひとは知らない新しい発見がある。
灰谷健次郎さんの文章の清明さ。長谷川集平さんの絵のすばらしさ。最初はひとりでしっかり読みたい。それから家族や友だちといっしょに読みたい。