命のひととき

春、緑が芽吹く中で、木々を使い巣をつくり卵をあたためる小鳥たち。
夏の野原で、背丈ほどに伸びた野生の草花の茎を、遊ぶようにつたいながらお気に入りの食べ物を探すカヤネズミ。
秋には、牡鹿たちが、より自分を大きく見せるためにシダの葉で飾った自慢の角をぶつけあっています。
静まり返った冬の夜には、切り裂くようなまなざしで闇を見つめ佇むアカギツネの姿も。

四季がうつろう自然の中で、さまざまな表情を見せてくれる植物や鳥やどうぶつたち。
その全てのイラストが、一滴の絵の具も使わず、押し花のコラージュで描かれています。
自然の作り出した美しさをそのまま閉じ込めたような押し花を使い、生命のいとなみとかがやきを表現した絵本です。