おじいちゃんの手

「どうだ、ジョーゼフ、わしの手は」。
くりかえし、くりかえし、おじいさんはその手がうみだすみごとな技について、孫のジョーゼフに語ります。仕事も、音楽も、スポーツだって、こなしてきた手です。けれども、どんなに望んでも許されないことがありました。なんの罪もない手なのに。
アフリカ系アメリカ人に対する職業差別を乗り越えた、おじいさんの重みのあることば。胸にしみる一冊です。