おきがえの絵本

タンタンは自分のぼうしがお気に入り。くるくる回したり、ころころ転がしたり。ひょいっと投げて、離れたところにあるものまでつかまえてくれるすてきなぼうしなんです。ある日、やあっと高くぼうしを投げたものの、あれれ？　落ちてこない!?　ページをめくるたびに、ちょっとした手品でも見ているような展開です。

まさかの展開に、大爆笑！
ぼうしが「しかけ」になっていて、めくると「あっ」。
男の子がぼうしをとったら、頭にはカエル！　oh!「ケロケロ」
野球帽にカウボーイハット、コック帽……。いろんな帽子をとったら、その下は？　次は何が出てくるかな？
　 人気絵本作家ツペラツペラさん、おふたりならではのしかけに、子どもはもちろん、おとなも爆笑！
くりかえし。頁をめくりたくなる、絵本です。大人は眠らせてもらえないね。

繊細でやわらかなイラストが映える、あかちゃんの身近なものやひとを描いた文字無しの絵本、「あかちゃんのえほん」シリーズ。
子どもの目線で読めるので、より身近に感じることができます。親子のコミュニケーションにもピッタリなシリーズです。
オクセンバリーさんが、あかちゃんの絵本を描きました。

きょうはおでかけの日。
うさぎのうさぴょんは、お気に入りの服にお着替えします。
シャツは、鳥の柄と魚の柄、どっちにする？
「こっち！」うさぴょんは魚の柄を選びました。
見開きのページに並んだ、シャツやズボンや靴などなど。
わたしならどっちがいいかな？　と問いながら「自分で選ぶことのたのしさ」を伝え、感じさせてくれる絵本。
そう、これからも人生にはたくさんの「どっちにする？」が。

きょうはひとりでパジャマを着ることにしたみーちゃん。
服をかぶったものの、なかなか頭がでてきません。「あれっ、あれれ……」。
そんな時、ねずみくんが「こっちだよー」と出口を教えてくれます。
みーちゃんは「ぽん！」と頭を出してにっこり。
次は手をとおして、足をいれて……。
自分で「できた！」よろこびを、一緒に体験できる絵本。
服を着るのが苦手な子どもの背中をそっと押してくれます。

ミリーは学校の帰り道、ぼうし屋さんのウィンドーで、お気に入りを見つけます。欲しいけれど、ミリーのおさいふの中はからっぽ。
それを知った店長さんがお店の裏から持ってきてくれたのは、「とくべつなぼうし」。 「とくべつなぼうし」とは、大きさもかたちも、色も自由自在！　想像しだいで、どんな帽子にもなるのです。ほしいのはクジャクの帽子。おいしそうなケーキの帽子。
自分だけの、自由な想像力で姿を変える素敵な帽子、わたしも欲しいなあ。

靴をはいて外にいくのは、あの子の「大好物」。
その靴が本の中で大活躍。
どうやって？
それは読んでのお楽しみ。
優しく明瞭な色彩で靴の表情を描いた、あかちゃんの絵本。

おっきな服が、もぞもぞ動いています。
ぱっ！　おててがでました！
ぬう！　あたまが出てきました。
そして、ばあ！　おかおがでたよ！
あかちゃんのしぐさ、表情の一つひとつが、丁寧に描きこまれ、たまらなくキュートな一冊。

くまくんが着替えをしています。シャツをはいたらどうなるんだろう。
足からシャツをはいたら、動きにくいかも。どうすればいいのかな？　
頭からシャツを着たら、しっくりきたよ！　
パンツを着たり、帽子を足にはいたり、靴をかぶったり……。
くまくんはその度に「どうすればいいのかな？」と考えて着替えていきます。
真剣なくまくんの仕草や表情がとてもたのしく愛らしく、かつ考えることで見えてくることも伝えてくれる一冊。

雨の日に、女の子はおかあさんからおつかいを頼まれます。
雨が降ってるから「いや」だと言うと、傘を手渡され、足が濡れるからいやだと言うと長靴を渡され、服が濡れるからと言うと……。いろんなことが不安で心配になって、女の子はなかなか出発できません。
とうとうボートの準備まで!?　どんどんふくらんでいく女の子の空想と、一緒になってあわてふためく、ネコとネズミの表情や行動も笑いを誘います。
そうして、いざ出発しようとすると……。

「とことことこ」「てくてくてく」。
リズミカルなことばと一緒に、１本の赤い道を「どんどん」いくと……「すってん」。
さらに赤い道を「とこてく」いくと……迷路や、わかれ道も。
赤い道が連れていってくれるのは、いままで体験したことのない世界です。
視界が開け、世界に色がつきはじめる頃に、こんなに豊かな色彩に出会えるって、なんてしあわせなことでしょう。
どんなにあかちゃんを驚かせることでしょう。

黄色いくつしたが「た た た」と登場。
赤いくつしたが向こうからから「と と と」とやってきて、「やぁ、こんにちは」。
さあ、なにしてあそぼう。
シーソー、すべりだい、ジャングルジム……。
そこへうさぎさんがやってきて、黄色と赤のくつしたを片方ずつ、耳にかぶっちゃった。
うん、なかなかすてき！
あかちゃんにとって身近なアイテムを主役にした、リズミカルな言葉が心地よい絵本。
出産祝いや誕生日などに、くつしたとセットでプレゼントするのも素敵です。

「ぼくのふくがひっかかってぬげなくなって、もうどのくらいたったかしら」。
最初の一文で、ぐっと絵本の世界観に引き込まれます。
じぶんで脱ぐって言ったのに、おかあさんが急いで脱がそうとするから、服がひっかかったままのぼく。
このままおとなになったらどうなるんだろう？
ぬがないまま、工夫しながら生きる？　ぬげない仲間をみつけて、たのしく生きる？
あれこれ考えるうち、だんだんおなかがさむくなってきて……。最後はやっぱり、おかあさんの出番！
ユーモラスな発想と、自分でなんでもやりたい子どもの気持ちがつまった一冊です。