太郎の窓

太郎は、身体と心の性別が一致しない、トランスジェンダー。 父親は太郎を「男は強くなれ」と厳しく育て、母親は、大きくなったらお父さんのように「お母さんを守って」と期待する。けれど、太郎は男の子より女の子と遊ぶ方が好きで、ワンピースを着たかった。
唯一、太郎の本当の気持ちに寄り添ってくれる祖母は、太郎がどうしてもと欲しがった子ぐまのぬいぐるみを、両親に内緒で買ってくれた。
小学校に入学した太郎は、クラスメイトや教師からの嫌がらせや、身体の変化に戸惑いながらも、善き友人を得て、自分がありのままで輝ける居場所を見つけていく。
そして迎えた中学校の入学式の朝。太郎は祖母から、祖母の親友の過去を聞かされて……。

読後、きっと、太郎のこれからの人生を、応援したくなります。
誰ひとりとして、同じ人間はいません。
ちいさな声に耳を傾けながら、偏った見方を改めていく一歩を踏み出しませんか。