【講演会レポート】岩瀬成子さん(児童文学作家)/子どもの本の学校 35期
1991年5月よりスタートした、クレヨンハウスの「子どもの本の学校」連続講座は、2025年で35期を迎えました。子どもの本の専門店として、作家と読者が出会う場所をつくりたいとの思いが出発点。“子ども”をキーワードに、子どもについて、子どもの本について、子どもをとりまく大人の世界について、ご一緒に楽しみながら考えていきたいと思います。
2026年5月の講師は、岩瀬成子さん
岩瀬成子(いわせ・じょうこ)さんは……
山口県出身・在住。児童文学作家の今江祥智さん(いまえ・よしとも、1932-2015)に師事する。デビュー作『朝はだんだん見えてくる』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞を、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(PHP研究所)で小学館文学賞、産経児童出版文化賞、IBBYオナーリスト賞を、『ステゴザウルス』(マガジンハウス)『迷い鳥とぶ』(理論社)で路傍の石文学賞を、『そのぬくもりはきえない』(偕成社)で日本児童文学者協会賞を、『あたらしい子がきて』(岩崎書店)で野間児童文芸賞を、『きみは知らないほうがいい』(文研出版)で産経児童出版文化賞大賞を、『もうひとつの曲がり角』(講談社)で坪田譲治文学賞を受賞。創作のほか、『まだら模様の日々』(かもがわ出版)『わだかまってばかり日記 本と共に』(理論社)などのエッセイも話題。
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岩瀬成子さん、『わたし、わかんない』(講談社)で第73回産経児童出版文化賞 タイヘイ賞の受賞、おめでとうございます!
2026年5月5日に発表された「第73回産経児童出版文化賞」で、岩瀬成子さんの『わたし、わかんない』が「タイヘイ賞」を受賞しました。岩瀬さんの作品に欠かせない、子どもの揺れ動く気持ちが、この作品でも丁寧に描かれています。
https://www.sankei.com/article/20260505-JOZGF5LAIFPVFD4Y5PCUVIWPJQ/ -
『わたし、わかんない』
岩瀬成子/作
講談社/刊
1,540円(税込)
講演会タイトル「子どもの本とわたし」
おとうさんが買ってきてくれた児童書や、学校や公民館の図書室で借りてきた本で、読書に親しんでいたという岩瀬成子さん。「子どもの本」というものを意識的に手にするようになったのは、地元である山口県岩国市にあった反戦喫茶「ほびっと」(1976年閉店)で、偶然、児童文学作家の今江祥智さん(いまえ・よしとも、1932-2015)のご講演を聞いたことがきっかけでした。
「当時は京都で働いていて、実家のある岩国に帰省中でした。今江さんはふだん京都の大学でおしえているとお聞きしたので、すぐに聴講の申し込みをしたんです。今江さんの授業で子どもの本について学んだのですが、それは『子どもの本とはこういうもの』という話ではなくて、今江さんがご自身でおもしろいと思った小説、映画、音楽などのことを話されて『これも子どもの本と言えるんじゃないか』と。子どもの本というものの幅を広げていくまなざしがありました。今江さんはわたしにも書くようにと勧めてくださって、書き上げたのがデビュー作『朝はだんだん見えてくる』(理論社)でした」(岩瀬さん)
エッセイ『わだかまってばかり日記』(理論社)などからもわかるように、岩瀬さんは「子どもだった自分」が感じたことを、大人になったいまも覚えています。
「物語なり小説なりを書こうとしたときに、『子どもだった自分』がいちばん大きな存在であるということに気づきました。誰でもそうだと思うのですが、子どものときって、自分を表すことばを充分にもっていないでしょう。だから、どう表現したらいいかわからないことがけっこうあったし、自分で自分が分からないことも多かった。自分なんて、大人でも分からないんだけど。その『分からなさ』みたいなものについて、『子どもだった自分』が、いま大人になったわたしに書けと言ってくる。それは別に『子どもだった自分』そのものを書きたいというわけではなくて、子どもを主人公にしたものを書くことで、『子どもだった自分』にも力を与えたい、というのが、いちばん近い気持ちかなと思います。
だから、わたしは子どもの本が好きというよりも、子どもが描かれているものが好きなんです」(岩瀬さん)
岩瀬さんがとくに好きな「子どもが描かれているもの」は、たとえばフィリパ・ピアスの短編「川のおくりもの」(岩波少年文庫『真夜中のパーティー』収録)や、酒井駒子さんの『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)、あるいは今村夏子さんの『こちらあみ子』(筑摩書房)など。一般的に「子どもの本」としてみなされている本も、そうでない本もありますが、それはまさに、かつて今江さんから学んだという「子どもの本というものの幅を広げていくまなざし」が岩瀬さんにもあるからとも言えます。なにより、子どもを下に見たり、あなどったり、言うことを聞かせようと思って書かれた子どもの本は、子どもたち自身にすぐ見抜かれます。
ご自身が素晴らしいと思う子どもの本をいくつも持参してくださった岩瀬さん。写真で手にしているのは、『わたし、わかんない』などの装画も描かれた酒井駒子さんの単著『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)。
講演で紹介された本の一部をご紹介
特別サイン会&限定サインカードは、参加者だけの特典です
講演会終了後にはサイン会を開催。間近でお話ししながら直筆サインを入れていただける貴重な機会です!
オンライン視聴の方は、対象書籍ご購入で、描き下ろしの特別サインカードをプレゼント!
岩瀬成子さんの講演会に参加されたお客さまの声をご紹介!
・岩瀬さんのお話を伺って児童文学とは何かということが少し理解できました。
お話を書かれる時には、大人の岩瀬さんの中から子ども時代の成子さんが現れてその目線そのままに表現されているのかな、と聞かせていただきました。(東京都・女性)
・”子どもの頃、存在そのもので言葉なんてなかった。だから大人になって、言葉をやっと?つけて生き返らせる”というお話に感動しました。講演会で取り上げられた本の数も多く、その書評もとても素敵でした。紹介された本を、是非読んでみたいと思いました。(東京都・女性)
・幼い頃、本だけが外に開いている窓だったという言葉にも、うんうんと強く頷きました。図書館の思い出も浮かんできて、子どもだった自分を思い出しました。
忙しい毎日の中で、本棚の前に佇んでいる子どもの自分に戻ったような講演会でした。(大阪府・男性)
[月刊クーヨン]26年8月号にも、講演記事を掲載!
クレヨンハウスの育児雑誌[月刊クーヨン]にも、講演記事を掲載しています。 岩瀬成子さんの記事は、2026年8月号(7/3発売)に掲載!ぜひお読みくださいませ。
過去のレポート記事もご覧ください
「子どもの本の学校」35期も充実の講師陣です!
作家と読者を結ぶ講演会イベント、「子どもの本の学校」は、まだまだ続きます!
この出会いが、一生を変えるような忘れられない大切な一冊との出会いになるかもしれません。
どこまでも自由な絵本の世界の魅力を、もっともっと知ることができる講演会イベントです。
ご参加を、お待ちしております!
※本ページに表示されている商品価格等は講演会開催時点のものです。

















