ロングセラー・ベストセラーの絵本（5歳）

疾走する車の窓から捨てられたのは一匹の犬。
飼い主を探して、野山を町をさまよう犬。
文字のないモノクロームの絵が、心に迫るバンサンの
デビュー作。最後に彼女は、
安堵のため息を準備してくれてるけれど。 （Ｋ.Ｏ）

46億年前に地球が生まれたときから、わたしたちが暮らす現代までつづくいのちの鎖。舞台の一幕一幕のように各時代が紹介されていて、まるでタイムマシンでその時代をのぞいているような、悠久の時を感じられる一冊です。 （子どもの本売り場　T.K）

年に一度だけ、世界のどこかで開かれる摩訶不思議なお茶会。
集まる客は、みんなどこかヘンテコ。古い木版画を思わせる、独特の色使いと版ずれをしたような彩色が、異空間へと誘います。
おとなへのプレゼントにも人気の高い絵本です。

「ともだちって、なに？」「どこに　いるの？」。
向かい合った山に住む、こぎつねコンも、こだぬきポン。それぞれ、友だちがいません。２匹のかあさんもとうさんも、きつねとたぬきは友だちになれっこない、と言うけれど……。そうかな？

海べに住む、サリーの家族。
その朝は、いつもと何かが違って……
サリーの歯がぐらぐらして抜けそう！
歯が抜けたら、願いごとをするのをたのしみにしていたのに、おとうさんのハマグリ取りを手伝っていたら、あれっ、歯がない。
家族や大人たち、そして豊かな海に見守られて育つサリー、うらやましい！

ネコのジンジャーのお気に入りは、テレサの抱っこと居心地のいいかごの中。
いつものようにかごの中で気持ちよく寝ていたジンジャーを起こしたのは、子ネコ。
一緒にあそびたくて仕方ない子ネコは背中に飛びついてきたり、大好きなかごの中にも入ろうとする。
うんざりしたジンジャーは……。

新美南吉の名作がいま。
冷たい雪で牡丹色になった子狐の手を見て、母狐は手袋を買ってやろうと思います。
そこで母狐は子狐の一方の手を人間の手にかえて、銅貨をにぎらせます。
手袋を買うときは、「かならず人間の手のほうをさしだすんだよ」と、よくよく言いふくめて町へ送り出しました。
黒井 健さんの情感豊かな絵で表現された南吉の世界です。

館長さんはクールに「そのままにしておきなさい」。
ライオンはシッポで百貨辞典のほこりを払ったり
案外有能。けれど、大声を出してはいけないという
図書館の規則を破ったライオンは…… （Ｋ.Ｏ）

庭であそんでいた、おねえちゃんとおとうと。ぽつぽつ雨が降ってきたかと思ったら、どしゃぶりに。ふたりはレインコートと長靴に着替え、大きな傘を手に、元気よく再び雨の中へ。
あっという間に水たまりができ、いつもと全く違う世界。
雨の日ならではの遊びに、ふたりは大はしゃぎ。
雨が奏でる音も素敵です。
降る雨の中で遊ぶ、こころおどる気持ちが雨の音と共にページから。
ピーター・スピアーの文字なし絵本。自由に読んで！

ある日、ロバのシルベスターは、のぞみがかなう、まほうの小石をひろった。ところが……。 水彩で描かれた原画の色合いをできるかぎり忠実に再現した〈新版〉。 コルディコット賞に輝き、世界中で愛され続けている名作絵本。

クリスマス・イブの真夜中に、鈴の音色じゃなくて、「しゅう」という蒸気の音や、金属がきしむ音が聞こえてきたら……、窓の外を見てごらん。
きっとそこには、すべてのクリスマスのおもちゃがつくられる街へ行く、急行「北極号」がきみをまっているから。
クリスマス・イブの真夜中、サンタの鈴の音を聞こうと、耳を澄ませて待つ少年。
ところが、現れたのは白い蒸気に包まれた急行「北極号」。子どもたちを乗せて向かうのは、サンタのいる北極点。
サンタに出会えた少年がお願いしたのは、あの鈴。
さて、どんな音がした？
凍えそうな冬の夜、すべてのひとたちへ贈るファンタジー。
オールズバーグの濃厚な絵が、空想を超えて五感に迫る世界をくり広げます。『ジュマンジ』と一緒に読んで、オールズバーグの世界を遊泳しよう。

冬ごもり前のくまのお母さんは準備にとても忙しい。
「ぬいぐるみを作って」
せがむこぐまの頼みも後まわし｡こぐまを連れて木の実を集めたり魚を取ったり。
でも夜になると……。
たくさん食べて、あったかくして、はるまでねむる……。
ひともたまには、冬ごもりしたいね。くまの母子のように。

きつねのぬいぐるみの「こん」は、あきがあかちゃんのときから、ずーっと一緒。
けれど、あきの成長とともに、「こん」はだんだん古くなっていく。
とうとう腕がほころびてしまい、さきゅうまちのおばあちゃんに直してもらいに行くことになりました。 途中、いろいろなハプニングに出くわしながらも、あきを必死で守るこん。さて、無事におばあちゃんのところへ到着できるのでしょうか？
「あ、この本、子どもの頃に読んだわ」
今日もクレヨンハウスの店頭から、そんな声が聞こえます。

きつねのぬいぐるみ「こん」と、女の子「あき」は、幼い頃から、ずっと一緒。
ふたりが電車に乗っておばあちゃんの元へ向かう冒険のお話として、長年愛される絵本『こんとあき』と、「こん」のぬいぐるみのセット。
細部まで忠実に表現された「こん」は、まるで絵本の中から飛び出してきたよう！

ロングセラー絵本『ちいさいおうち』の作者、バージニア・リー・バートンが、子どもの頃おとうさんによく読んでもらったという、アンデルセンのこの話に、すてきな絵をつけました。
ふたりのはたおりが、「おろかものには見えない」魔法の糸で、王さまの衣装ををつくることに。
さて、パレードの日、できあがった衣装を身につけた王さまがまちを歩いたところ……。

高い山のてっぺんで雨が降り、雨つぶはちょろちょろ流れてちいさな流れになりました。
大きな川になることを夢見て、長い長い冒険がはじまります。
ゆったり流れたり、ときにはたたきつける雨の中で勢いを増したり、そして出会いがあったり……。
それは、まるで人生のようにも感じられ、読み終わったあとは、新しい自分に出会えそう。