絵本・児童書・書籍

夜空に星を浮かべたり、チューリップの花を咲かせたり、空に虹を描いたり。自分の指で、絵の世界を変えられるおもしろさと達成感は、魔法使いになった気分！
おなじしかけの『ちいさなゆびで』シリーズに、『ようせいたちのもり』もあります。
ひとりで、みんなで、「無から有」の世界を作りあげる楽しさと充実を。

『あかり』『ひだまり』に続く3作目。
そっと耳をすますと、木陰から草花たちの話し声が聞こえてきました。
こもれびに包まれているたんぽぽの幸せそうな声。光が差さないところにひっそりと佇むすみれの消え入りそうな声。
ただひたすらに、光が差すことを祈ることしかできないすみれではあるけれど、風が吹いて、木の枝を揺らすと……。すみれの葉にほんの一粒のこもれびが……。
求めること、待つこと、叶うこと、夢に終わること……。こもれびの中で考えます。

乱暴者の猫のトラビスは、やさしいミケーレと出会ったことで、はじめてしあわせを知ります。ところがそのしあわせは、ミケーレの突然の死で終止符をうたれ、トラビスは再びすさんだ生活に。「生まれ変わったらひだまりになりたい」と言うミケーレのことば。ひだまりを求めもがくトラビス。絶望の底から再生までを描いた物語。

ガマガエルのガマは、滝つぼから勢いをつけて滝をのぼろうとする一匹のイワナを見かけます。
岩にぶつかり傷だらけになりながらも、何度も何度もトライするイワナを見て、どうしてそんなに滝をのぼろうとするのか尋ねるガマ。
「滝の上に行ってみたい、新しい自分に出会える気がする」と答えるイワナ。
ガマはいつしか、季節が変わってもあきらめず、ひたむきに挑み続けるイワナの姿にあこがれを感じるほどに。
大嵐が来たある日、ついにイワナは滝をのぼります！
そしてガマはイワナのことばを思い出して……。

ある夏の朝。
ウサギのさきちゃんの家にあそびに来てくれた、リスのすりちゃん。
外でたくさんあそび、木陰で休んでいると、さきちゃんのおばあちゃんから小包が届きました。
さっそく開けてみると、中に入っていたのは、シマシマの布。
大きさや形はもちろん、気分もピッタリの服をつくってくれると評判の仕立て屋さん、キツネのミコさんに、おそろいの洋服をつくってもらうことを思いついたさきちゃんは、すりちゃんと一緒に、お店へ向かいます。
ふたりに夏のイメージや、いまの気持ちを聞いて、ミコさんが仕立てたのは……。
「おようふく」シリーズ４作品目。

ちいさな種から、大きな花を咲かせるヒマワリの一生を、美しい細密画でていねいに描いた絵本です。
自然の力強さや、いのちの不思議を感じさせられます。

女の子と暮らす６ぴきのねこ。
そのなかでも、いちばんちいさな黒ねこのトトは、いたずら好きでくいしんぼう。
他のねこたちをぐんぐん追い抜いて、誰よりも早くごはんにたどり着き、おもちゃを見ると、いちばんに飛びつきます。
お昼寝にぴったりな場所を見つけるのも、かくれんぼだってお手のものです。
ねこ好きも、そうでないひともメロメロにしちゃう、トトたちの魅
力がぎゅっとつまった一冊です。

自分はひとりぼっちと気づいた好奇心旺盛な子ネズミは、仲間たちのいる新天地を目ざすことにします。
それも、なんと自分で飛行機をつくって、空を飛ぶことで。 ハンブルグから、大西洋を飛び、はるばるニューヨークへ。
待ち受ける危機や危険をかいくぐって、挑戦と失敗をくり返しながら、その先に子ネズミが見た景色とは……。
ハンブルグ出身の作家クールマンのデビュー作。

ここは山奥の隠れ家レストラン。
ですが、そんじょそこらのレストランとはちがい、「自然」をそのまま味わえるレストランなのです。
高い崖から流れる滝から、巨大なグラスでお水をくんだ「滝のスパーリング」。
山の峰をぐわわっと、おおきな手がつかんで、「てっぺんのフレッシュサラダ」。
メインディッシュは、紅葉になるまで熟成させた山をじっくりと焼き上げた「山のまるごとロースト」です。
ダイナミックすぎる料理の数々が、ナンセンスながらもおいしそうに見えるのは、当代きっての食べもの絵本作家、はらぺこめがねさんによる職人技です！